当社はこれまでマンションの室内や店舗などのリノベーション工事を行ってきました。
ところで「リノベーション」と言われて、どんな内容なのか想像つきますか?
間取りの変更? 設備のグレードアップ?
お施主様によって施工したい箇所は異なります。
ほとんどのリノベーションに共通しているのは「最初に既存部分の解体が入ること」。
これが新築との大きな違いですね。
リノベーションで最も大事なのは【解体計画】です。
今回は秋葉坂下のリノベーション工事を例に、解体工事が始まるまでにどのような計画があって、何を決めておいたのかをご紹介します。
雨漏り、腐朽、シロアリ被害などの調査
正直に言って、建物の躯体がどのような状態になっているかは解体してみないと分かりません。
ですが天井や床の一部分を開けてみることで、ある程度の全体像を把握できます。
雨漏りや蟻害の経歴があれば、柱や梁が腐っていたり、朽ちてボロボロになっていたりします。
ここで事前調査を行うことによって、既存部分を残せるのか、つまりリノベーション工事が可能かどうかを判断します。
躯体の状態次第では、残念ながら新築のほうが安上がりになる場合もあります。
既存のものをどこまで壊し、どこまで残すかの検討
これぞリノベーション、という部分ですよね。
内装をすべて撤去してスケルトンの状態にするのか、キッチンや浴室など水回りの位置を変えるだけにするのかなど、一口に「リノベーション」といっても工事の範囲はさまざま。
解体と保存の境界をしっかり決めないと、「残すつもりの部分を解体された…」といったトラブルに繋がりかねません。
秋葉坂下のリノベーションの場合は住宅から事務所に用途を変更するので、大通りに面している北面の外壁は作り直すことにしました。
その上で決まった内容は下記の通り。
壊すもの:内壁、床、北面外壁
残すもの:柱、梁、屋根、残り3面の外壁
内装をほとんど取り外すことになりますので、どちらかというと大規模なリノベーション工事といえます。
廃材の捨て方・廃棄ルートの策定
当然のことですが、解体工事を始めると廃材がたくさん出ます。
これらの壁材やタイルは、解体を行った業者さんにそのまま回収してもらうのが自然な流れです。
しかし業者さんに依頼すると、多少なりともお施主様の負担が大きくなってしまいます。
そこで費用を節約する一つの方法が「自分でやること」。
今回のお施主様はご自身で畳を処分されることに決めました。
写真右下に積まれている緑色の何か……これが畳です。
家具・家電などの粗大ごみを自分でごみ処理場に持ち込めれば、手間はかかりますが費用を大幅に削減できます。
まとめ
以上、リノベーション工事における解体計画の重要性、およびその中身をお伝えしました。
- 既存物件の状況調査
- 解体範囲の検討
- 廃材の処分方法の策定
他にも給排水設備を大幅に変更する場合は、配管を問題なく通せるか確認する必要があります。
既存物件に対してアプローチしていく以上、新築工事とは考え方がかなり違いますね。
リノベーションの第一歩は解体から。
むしろ解体前から始まっていると言えるかもしれません。
次回の更新もお楽しみに。
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